今生はBL道楽

商業BLコミックを消費しつづけている。

2018-01-01から1年間の記事一覧

被害者、加害者あるいは異常者という属性をもつことになったひとりの人間です/はらだ「にいちゃん」

一か月以上間があいてしまった…おひさしぶりです! 師走の走りっぷり、やばいですね。もう気分は大晦日! 今日はえるれさんからリクエストいただきまして、はらださんの「にいちゃん」を紹介します。 にいちゃん (Canna Comics) 作者: はらだ 出版社/メーカ…

点になりながら手を振っていた(ような気がする)/柳沢ゆきお「ワンダーラスト」

最近はほぼSpotifyで誰かが作ったプレイリストをぼんやり流しつつ、気に入ったものがあればピックアップして聴く、みたいな音楽とのかかわり方をしているのですが、降谷建志の「THE PENDULUM」を聴いていたら「ワンダーラスト」という曲が入っていて、ふと思…

余談の余談|BLに含まれるポルノ要素とやわらかい部分のはなし

「BLってポルノでしょ」と言われる。それについて全てを否定する気はない。BL作品のなかにポルノ要素は確かにあるからだ。 脊髄反射的にしてしまう反論として「BLにはいろいろある、エロだけではない」というものがあると思う。わたし自身、いろんな場面で使…

テキトーおじさんの魅力がはかりしれない/にやま「僕のおまわりさん」

テキトーおじさん・誠治くん(40)のかわいさと、むっつり警官・晋(30)の純情をぜひ見ていただきたい、にやまさんの「僕のおまわりさん」。単行本が1冊出ていて、続編が現在電子で連載中。 僕のおまわりさん (バンブーコミックス moment) 作者: にやま 出…

ぼくたちは永遠に暴力を手放すことができないのか/久間よよよ「錆のゆめ」

「かわいい、萌える」と飲み込んでしまってはいけない、と思いながら読んだ久間よよよさんの「錆のゆめ」。前回の記事*1を書きながら、思い出したので、紹介します。 錆のゆめ 上 (Canna Comics) 作者: 久間よよよ 出版社/メーカー: プランタン出版 発売日: …

ここにあるのは固有の生だよ/座裏屋蘭丸「VOID」

繊細で美しい絵としっかりしたストーリー、性描写もきっちりあるのに、美しすぎて、そうかこれがエロスかとはっとする、座裏屋蘭丸さんの「VOID」を紹介します。 デジタルコミックス版 いま一般的に流通しているのがこちら。 VOID (ビーボーイデジタルコミッ…

商業BLコミックの話ばかりするブログをはじめます

はじめに 商業BLコミックを読み続けて20年ほどになります。 わたしはどうしてこんなにBLばかり読んでしまうんだろう…と考えたところでいまだに理由はわかりません。ただ毎月売り出される新刊チェックは欠かさずしますし、雑誌もぽつぽつ読み、大好きな作家さ…